【夏の思い出の味】海水浴の煮しめ
9月に入り、もう夏も終わりですが、夏の思い出の話。
私にとっての夏の思い出の味は、海水浴の時に祖母が持たせてくれたお弁当。
母方の実家は、とある島にあり、毎年夏休みはこの島に渡って、家族で海に行ったりキャンプに行ったりして過ごしました。
私は子供の頃は海なし県で育ったので、おばあちゃんの家に行って、海水浴に行くのは、テンプレートなザ・夏休みの過ごし方でした。
そんな夏休みとセットの思い出の味が、おばあちゃんの”煮しめ”でした。
海水浴はもっぱら家族4人で行っていたので、祖母はほとんど家で留守番(農家だったのでいろいろ忙しかった)専門だったのですが、海水浴に行くとなると、「煮しめはいるか?」とおにぎりと煮物を作って持たせてくれました。
専業主婦の母だったので、普段から家庭の味しか食べておらず(時代背景的にも今ほど、お惣菜だの外食だのが日常のことではなかった)、海水浴に行った時くらい、海の家の焼きそばだとかラーメンだとか、イカ焼きだとか、そういったのが食べたいと心の底から思っていました。
「煮しめ」って方言のようですね。家では”煮物”はあったけれど、”煮しめ”は祖母の家に行った時だけに出てくる言葉でした。
詳しくは覚えていないけれど、具材が大きく切ってあった煮しめ。昆布やカマボコや、ジャガイモ、人参などが入っていた田舎の農家の煮しめ。残りが夜ご飯にも出てきた。
いつ食べても安定した同じ少し甘めの味。あの頃、”煮しめ”は正直嬉しくはなかったけれど、おばあちゃんの家で過ごした夏の大切な思い出。
在宅勤務の昨日、ふと思い出して、ランチタイムに家にある材料で、”煮しめ”をイメージして作ってみました。
買い物には行かず、家にあった野菜を総動員。祖母の煮しめには多分入っていなかったけれど、この日の煮しめはお麩とお揚げがポイントです。
おばあちゃんの”煮しめ”とは違うけれど、思い出補正で心がほっこり温かくなる。
夜ご飯はこちら。
ふるさと納税の返礼品にいただいたカツオのたたき。1.5kgもありました。いつもの”和”の味に少々飽きたので、ごま油とコチュジャンで和えてみました。あとは大好きなつるむらさきのお浸し、味玉。美味しかった😋