旅とグルメ、日々のこと…たまにランニング

香港旅行で欠かせないこと

香港の旅続きます。香港好きの方の中には、沢木耕太郎さんの深夜特急の影響を受けている方は少なくないと思います。私もその1人です。沢木さんが香港からリスボンまで旅したのは26歳の時でした。

私が深夜特急を読んだのは図らずも26歳の時で、沢木さんのような旅はできないなぁと思いましたが、深夜特急を読んだことにより、その後の旅行観が変わりました。

シリーズの中でも、最初の香港・マカオマレー半島が好きです。旅の初めでエネルギッシュで躍動感があり、あらゆる初めての経験が見事に描写されているからです。青年の心境と目の前に見えている風景、五感の描写力はとてつもなく、まだ訪れたことのなかったマカオの景色が活字で読んだ知識だけで夢の中にありありと出てきたことがあったくらいです(*⁰▿⁰*)

香港・マカオに訪れると毎回、深夜特急での沢木さんと少しだけダブらせる場所があります。

重慶マンションとスターフェリーです。沢木さん、御歳70歳ということですから、小説に書かれているのは44年前の香港なんですよね。

香港の街自体は大きく変わっていると思いますが、重慶マンションの雑多感とスターフェリーだけはその姿を留めているのではないか、そうあってほしいと思いながら時間が許す限り必ず訪れます。

ということで、沢木さんが“わずか60セントの豪華な航海”と描いたスターフェリーに。

湾仔から尖沙咀まで

レトロな案内板

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時間になると鉄格子の扉を開き、なぜか毎回我先にと走る人が…(^^)

”ビー“という笛の合図でフェリーはゆらゆら動き出します。このゆらゆら感がスターフェリーです。

エンジン音、船に波がぶつかる音、肌に感じる風、徐々に遠のく香港島のビル群

毎回必ずこの時間は自分に浸ってしまいます(*≧∀≦*)

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毎日何十回と行き来しているスターフェリーですが、その1回1回に物語があるように感じてしまうのです。フェリー乗り場に向かい、乗船を待つ時間から下船までの一瞬一瞬のすべてがとても愛おしい時間に思えます。これは深夜特急を読んでいなかったら絶対に感じていなかったことだと思います。

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7分ほどで尖沙咀へ。夢の時間が終わり日常に戻ります。

九龍側はものすごい人で溢れています。

人混みに紛れて重慶マンションへ

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入り口付近は両替屋さん

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奥に入るとインドやイスラム系の飲食店やスマホ関連機器のお店が。

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昔はもっとごった返していて奥に入るのがとても怖かったですが、慣れたのかかなり奥までグルっと回って雑多な空気感を堪能。最近はSIMの売り込みがすごいですが、適当にいなせば大丈夫です。

上のほうは今でも宿泊施設なのでしょうが、エレベータ待ちのすごい列ができていました。

重慶マンションの両替屋さんはレートが良いことで有名です。空港では市内までの交通費の最低限の両替をし、重慶マンションで両替すべしというようなアドバイスをよく見かけます。両替屋さんは何軒かあるので、レートを見比べて(多少良し悪しがあります)両替するのがおススメ。私は今回は両替はしませんでしたが、混んでいるだけで、私の経験の範囲では特にトラブルもなく問題ありません。

買い物よりも、スターフェリーに乗って、重慶マンションを訪れるだけで、香港にきた価値を感じます。

帰りもスターフェリーで。

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夜景も少し楽しめました。こんなカラフルな夜景は44年前にはなかったですね。

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